ファシリテーター

意見をまとめ、
チームを結束させる
円滑者

ファシリテーターは周囲の意見をまとめ、チームを結束させるリーダーです。メンバー同士の信頼関係を大切にし、チームの絆を何よりも大切にします。周囲の意見を真摯に受け止めながら、論理的に議論を整理し、全員が納得できる結論を導くことが、彼らの基本的なアプローチです。
チームワークと相互理解を基盤にしながら、社員が互いに支え合う環境を構築します。ファシリテーターはこのようにして、協調と信頼を大切にする姿勢でチームをリードするのです。

長所、強み

ファシリテーターは強い人間関係を構築しながらも、周囲の意見をまとめて問題解決に導くことができる点が強みです。各メンバーの意見を丁寧に聞き取ることで相手の気持ちを理解し、周囲との調和を保ちながら、合理的な判断を下すことができます。包容力があるため、意見の相違があった場合にも各メンバーの主張を理解し、共通の目標に基づいて解決策を模索することで、チームの結束を強めます。
複雑な状況においても冷静に分析し、詳細な事実と情報から解決策を見つけることを重視します。ただメンバーの意見をまとめるだけでなく、問題解決のためにメンバーを積極的に導く点も長所です。これらの長所は特に全員が納得する結論を導く際に真価を発揮し、チームのパフォーマンスを向上させるための重要な要素となります。

短所、弱み

ファシリテーターは、周囲の意見を聞きつつ合理的な解決方法を見出すため、メンバーの意見を尊重できない場合に大きなストレスを抱えてしまうことがあります。妥協点を見つけて問題解決へと導いた成果や、解決策を模索した過程を自分で評価してあげることが重要です。理想に引きずられることなく、次にできることを考え続ける姿勢が求められます。
円滑なコミュニケーションを行うことは得意ですが、全員の意見を取り入れることに時間をかけすぎてしまうことがあります。事前に意見を聞く目的に応じて優先順位を決めたり、解決案の合格ラインを決めることで、ファシリテーターの強みを発揮できるでしょう。

キャリア観

ファシリテーターがキャリアを築く際に重視することは、信頼関係の促進と自身に求められる役割を全うすることです。相互理解が深まる環境作りを目指し、影響力のあるポジション(高い地位・役職)で、メンバーの成長を支援する役割を果たそうとします。成果を求めるよりも、メンバーへの貢献やサポートをしようとする際に特に能力を発揮するでしょう。
また、人々とコミュニケーションを取りながら、問題を解決していくことを求めます。ファシリテーターの強みが発揮される職業の例として、カウンセラー、アートディレクター、コンサルタント、プロジェクトマネージャーなどが挙げられます。分け隔てなく他者と関わりながら、クリエイティビティを発揮する役割においても、彼らの強みが生かされるでしょう。

やる気につながる仕事

ファシリテーターの仕事のやる気の源は、社会貢献や他者へポジティブな影響を与えることにあります。チームのメンバーと積極的に協力し合いながら、様々なアイデアを出し合い、問題解決へと導きます。メンバー同士の相互作用や意見の尊重を重視し、協働によって得られる成果が大きな満足感を生むのです。特に、社会に対する影響力が強い仕事や、明確な社会貢献が求められるタスクに取り組むことが、やる気を引き出す大きな要因となります。
チームメンバーからの賞賛や評価がもらえた際にも、やる気が出やすいです。チームと協力しながら論理的に解決へと導き、その努力を成果として認められることもモチベーションとなります。周囲と協力し、相互理解を深めながら成果を上げる仕事において、やる気が保たれます。

ストレスの原因

ファシリテーターは周囲と協力しながら、論理的に解決案を導き出します。そのため1人で仕事を進めることが多いルーティンワークや、ルールに従う必要のある仕事など、周囲とのやり取りが少ない環境において、特にストレスが溜まります。また厳格な法律のもとで、現実の問題に対処し続けることが求められる仕事では、理想的な解決策を追求することが難しいためストレスが溜まりやすいでしょう。
ファシリテーターはメンバーのニーズに応えたいという気持ちが強いにもかかわらず、実際には手助けできない場合に強いフラストレーションを感じます。またメンバーを助けようと過度に仕事を引き受けすぎて、大きなストレスを感じることもあるでしょう。

対人関係

チーム内の和やかさを重視しつつ、合理的に議論を進めることを望むメンバーとの相性がいいと言えます。みんなが活躍できるよう縁の下から支えるハーモナイザーや、豊かな感性を基に献身的にチームを支えるコントリビューターとも協力しやすいです。チームの調和や安定を大切にして他者への貢献を求める人々と、お互いに協力し合いながらパフォーマンスを高めることが可能です。
あなたと同じタイプであるファシリテーターをはじめとした、背景にある理論やデータを探求するプロフェッショナルとの協働においても、効果的なパートナーシップを築くことができます。プライベートでは周囲の意見を尊重しつつ、自己成長を求める人々との深い絆を重視します。

このタイプと一緒に仕事をする時の注意点・ポイント

ファシリテーターが部下の場合

周囲との調和を大切にするファシリテーターの部下は、まわりの意見に耳を傾けて、メンバー全員が納得できる結論を求めます。彼らの能力を引き出すには、仕事の大きな目的や理想を明確に伝えることが大切です。「このプロジェクトは、このような形で世の中の役に立つことを目指しているんだ」など、社会や周囲に対してどのように貢献するのかを共有し、彼らのモチベーションを高めることが必要です。
彼らのエネルギーを活かすには、定期的な面談を通じて行動を振り返り、成長を実感できる環境を整えることが効果的です。仕事を抱え込みすぎていないかを確認しつつ、自らの業務の許容量を認識するように促すことが成功の鍵です。

ファシリテーターが上司の場合

信頼関係の構築を重視するファシリテーターの上司と働く際、周囲と積極的にコミュニケーションをとることが大切です。まず部下として上司やメンバーへの理解を深めるために、チームビルディングやオープンな対話の場面では積極的に話しかけましょう。「この仕事に関して相談があるのですが、ミーティングのお時間はありますか?」と、自らの成長意欲を示すことも効果的です。
彼らの決定をサポートするためには、具体的な情報や数字などの根拠を挙げて、自分の考えを伝えることが重要です。また、彼らからの理解や信頼を得るためには、日常のコミュニケーションを通じて相互理解を徐々に深めることや、適切にサポートを求めることが必要不可欠です。

ファシリテーターが同僚の場合

ファシリテーターの同僚との協働では、チームの和を保つために異なる意見を尊重しつつも、建設的な議論を進めることが重要です。自分の意見やアイデアを自由に主張しつつも、理論やデータに基づいた根拠を合わせて提示することで、より質が高く、根本的な課題を解決する提案につながります。「いつもチームがまとまるよう動いてくれてありがとう。とても助かっているよ」など、彼らの努力に感謝する声掛けが喜ばれるでしょう。
彼らと共に仕事を進める際には、積極的なコミュニケーションが必要不可欠です。彼らが他のメンバーを助けようと、タスクを引き受けすぎてしまう可能性があるため、配慮やサポートを行いながらバランスのよい分担を促すことが望ましいでしょう。

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